重要文化財称念寺本堂素屋根

用途 :重要文化財称念寺本堂素屋根
所在地 :奈良県橿原市
建築主 :奈良県
建築面積 :1280m2
延床面積 :1703m2
構造・規模 :S造・地上2階
竣工年月 :2013年6月
当工事は重要文化財称念寺本堂保存修理工事のための全天候型仮設足場(素屋根)を建設する工事である。当敷地は、道路幅員が2.5m〜3.7mと狭く、道路上空には電線等の架空線があり立地条件が大変悪くなっていた。敷地内にある鐘楼の基壇・隠居所及び、既設の庫裏を解体することが出来ない上、本堂屋根が道路境界いっぱいまで建っており、綿密な計画が必要とされた。その条件の中で、今回は南側の空地で1スパンずつ建て方を行い北側本堂側へスライドさせながら建てるスライド工法と呼ばれる工法を採用した。各障害物をかわした位置にスライドレールを設置する必要があり、西側道路はセットバックした形状とし、東側は庫裏上部にレールを設ける設計とした。屋根は折版葺きで、上空の架空線をかわすため勾配屋根とした。内部は解体した部材を収納するため、ホイストと格納棚を設けた。